この記事は GrandOrgue のヘルプ "Chapter 3 : User Interface" を勝手に日本語訳したものです。(ヘルプ日本語訳の目次ページ)
まだ日本語として変だったり、意味が取っていない箇所が多々あります。また、図は転載せずに「図」と表記するだけに留めています。必ず原文と照らし合わせの上でご利用ください。
訳出したバージョンは v3.9.5-1 (Jan 23, 2023) です。
以下、訳文です。(文脈や指示語はすべて GrandOrgue に対応するものであり、このブログとは全く関係ありません。)
第3章:User Interface - ユーザー・インターフェース
- Menu bar - メニューバー
- File Menu - ファイルメニュー
- Load - サンプルセットを一覧から読み込む
- Favorites - サンプルセットをお気に入りから開く
- Open - サンプルセットを定義ファイルから開く
- Open Recent - サンプルセットを履歴から開く
- Install Organ Package - オルガン・パッケージのインストール
- Organ Properties - オルガンの情報
- Preset - プリセットの選択
- Save - サンプルセット設定の保存
- Update Cache - キャッシュ・ファイルの更新
- Delete Cache - キャッシュ・ファイルの削除
- Reload - サンプルセットのリロード
- Reset to Defaults - サンプルセットを初期設定に戻す
- Import Settings - サンプルセット設定のインポート
- Import Combinations - コンビネーションのインポート
- Export Settings/Combinations - 設定/コンビネーションのエクスポート
- Settings... - 本体設定のタブ画面を開く
- Close - サンプルセットを閉じる
- Exit - 終了
- Audio/Midi Menu - オーディオ/MIDI メニュー
- Panel Menu - パネルメニュー
- Help Menu - ヘルプメニュー
- File Menu - ファイルメニュー
- Tool bar - ツールバー
- Console Section - 演奏台セクション
- Message log - メッセージ・ログ
ユーザー・インタフェースにはメニューバー、ツールバー、オルガンの演奏台を表示する演奏台セクション、の3つが存在します。
図 3.1 GrandOrgue のユーザー・インターフェース
Menu bar - メニューバー
メニューバーには4つのメニューがあります:
File
:ファイル操作や終了。Audio/Midi
:設定の操作。Panel
:追加パネルの操作。Help
:ヘルプ・ウィンドウの表示。
File Menu - ファイルメニュー
File
メニューには、サンプルセットの読み込みや保存に関連するコマンドがまとまっています。
Load - サンプルセットを一覧から読み込む
図 3.2 登録されたオルガン一覧
サンプルセットを登録されたオルガン一覧から開いて読み込みます。一覧は新しいサンプルセットの読み込みに成功すると必ず更新されます。
リストからオルガンを選んで、 OK
ボタンをクリックしてください。
注
登録されたオルガン一覧は Organs
設定タブで操作できます。
Favorites - サンプルセットをお気に入りから開く
このサブメニューには登録されたオルガン一覧の上位10個のオルガンが表示されます。表示される順番は Organs
設定タブで変更できます。
このメニューでオルガンを選択すると、そのサンプルセットを開いて読み込みます。
Open - サンプルセットを定義ファイルから開く
定義ファイルに記述されたサンプルセットを開いて読み込みます。ファイルを開いた場所は次回の Open
まで記憶されます。
サンプルセットの読み込みには時間がかかります。その際に、進行状況ウィンドウで予想される残り時間などを確認できます。
読み込みに成功したサンプルセットは構成設定ファイルに記録され、登録されたオルガン一覧に自動的に追加されます。
Open Recent - サンプルセットを履歴から開く
このサブメニューには登録されたオルガン一覧にある、最後に使った10個のオルガンが表示されます。オルガンは最終使用日が新しい順に並んでいます。
メニューからオルガンを選択すると、そのサンプルセットを開いて読み込みます。
Install Organ Package - オルガン・パッケージのインストール
GrandOrgue オルガン・パッケージのファイル (.orgue) を選択する画面が開きます。選択されたパッケージへのパスは登録され、パッケージ内で見つかった全てのオルガン定義ファイルが登録されたオルガン一覧に追加されます。
処理が完了するとポップアップが表示されます。
Organ Properties - オルガンの情報
ウィンドウが開いて、読み込まれているサンプルセットについて製作者が提供する様々な情報が表示されます。別のアプリケーションで詳細を見ることができる場合は More Information
というリンクが現れます。
Preset - プリセットの選択
保存した設定の番号を選択します。設定はサンプルセットごとに 11 個まで保存して使うことができます。
プリセット番号を選択すると、その番号に保存された設定を使ってそのサンプルセットがリロードされます。その番号に保存された設定がない場合は、リロードはサンプルセット製作者が提供したオルガン定義ファイルの設定を使って行われます。
メニュー項目の Save
を選択すると新規に設定保存ファイルが作成されます。このファイルは Paths
タブの Organ settings
で現在指定されているディレクトリに保存されます。ファイル名は(サンプルセットやオルガンや教会といった変数の値に無関係に付けられ)コンピューターにしか理解できないものになっています。
Save - サンプルセット設定の保存
現在使っているプリセット番号に設定を保存します。この時、使っているファイルがなければ新規に作成します。設定は次のようなストップとピストンの MIDI メッセージで構成されています:ストップの動作状態、ディヴィジョナルやジェネラルなどのプログラム・コンビネーション、主音量の値、音律の設定、チューニングの微調整データ。注意点として、この設定は Reset to Defaults
オプションを使って完全に元の状態に戻せます。この方法はほとんどのユーザーに推奨されます。
オルガンがもつ全ての GUI パネルのサイズやスクリーン位置も保存されます。そのオルガンが再び読み込まれると、全てのパネルが保存された時と同じスクリーン位置、同じサイズで現れます。
注
パネルのサイズや位置の再保存は Linux の WayLand ウィンドウ・システムでは正しく動作しないことがあります。この機能が必要な場合は、 GrandOrgue が起動する前に Linux のセッションを x11 ウィンドウ・システムを使って開始してください。
Update Cache - キャッシュ・ファイルの更新
[訳者註:キャッシュ機能の説明は SDD が考慮されてなく、たびたび公式サイトで質問の対象になっています。]
読み込まれて(設定によっては)処理が加えられたサンプルをディスクに保存します。これによりディスク容量と引き換えに読み込み時間を短縮できます。
キャッシュ・ファイルは Paths
タブの Organ cache
で現在指定されているディレクトリに保存されます。ファイル名は(サンプルセットやオルガンや設置場所に無関係に付けられ)コンピューターにしか理解できないものになっています。
キャッシュの作成や更新には時間がかかります。その際に、進行状況ウィンドウで予想される残り時間などを確認できます。
注意点として、異なるプリセットはそれぞれ別々のキャッシュを使います。 Options
タブの Automatically manage cache
で現在のキャッシュを自動的に作成/更新するかどうかを設定できます。
Delete Cache - キャッシュ・ファイルの削除
現在のキャッシュをディスクから削除します。
Reload - サンプルセットのリロード
現在読み込まれているサンプルセットをディスクからリロードします。これはサンプルセットを保存した設定の状態に素早く戻るのに使うことができます。もしディスクに存在していれば、現在選択されているプリセット・ファイルが再び適用されます。
Reset to Defaults - サンプルセットを初期設定に戻す
現在読み込まれているサンプルセットの設定を、サンプルセット製作者が配布していた時の元の状態にリセットします。現在までの変更を破棄するかどうかの確認画面が表示されます。注意点として、現在使っている設定を保存しているファイルは削除されます。
Import Settings - サンプルセット設定のインポート
過去にエクスポートした設定ファイルを、現在読み込んでいるサンプルセットに適用します。現在の設定やコンビネーションは全て上書きされます。
注意点として、インポートした設定は適合するサンプルセットに対してのみ適用されます。サンプルセットが適合しない場合は警告が出ます。設定ファイルをインポートした場所は次回のインポートまで記憶されます。
設定ファイルがサンプルセットと適合する条件は、設定ファイルの ChurchName
プロパティが定義ファイルの ChurchName
プロパティと一致することです。
Import Combinations - コンビネーションのインポート
コンビネーション設定についてだけ、過去にエクスポートした設定ファイルを現在読み込んでいるサンプルセットに適用します。他の設定に対する変更は全てそのまま保持されます。
注意点として、インポートした設定は適合するサンプルセットに対してのみ適用されます。サンプルセットが適合しない場合は警告が出ます。コンビネーションをインポートした場所は次回のインポートまで記憶されます。
設定ファイルがサンプルセットと適合するのは、設定ファイルの ChurchName
プロパティが定義ファイルの ChurchName
プロパティと一致する時に限ります。
Export Settings/Combinations - 設定/コンビネーションのエクスポート
ストップとピストンに関する MIDI メッセージを含む設定ファイルを保存します。設定の対象は、ストップの動作状態、ディヴィジョナルやジェネラルなどのプログラム・コンビネーション、主音量の値、音律の設定、チューニングの微調整データです。
Export Settings/Combinations
ではファイル名の指定やフォルダの選択ができます。最後に設定をエクスポートした場所は次回まで記憶されます。
Settings... - 本体設定のタブ画面を開く
様々な設定が可能なタブ画面を表示します。詳細については Program Settings
をご覧ください。
Close - サンプルセットを閉じる
現在読み込んでいるサンプルセットを閉じます。設定を変更していた場合、サンプルセットを閉じる前にそれらを保存するかを確認する画面が出ます。注意点として、この Close
を実行すると、サンプルセットの読み込み状態を解除し、 RAM を解放することになります。
Exit - 終了
GrandOrgue のアプリケーションを閉じて終了します。
Audio/Midi Menu - オーディオ/MIDI メニュー
Audio/Midi メニューには読み込んだオルガンに関わる設定や操作がまとめられています。
Temperament - 音律
異なるチューニングをもつ音律に変更するためのメニューやサブメニューのツリーを開きます。
図 3.3 音律
メニューの最初に常に現れる Original temperament
は、サンプルセット製作者が配布した状態のチューニングです。ただし、ユーザーが Organ settings
画面で行った全てのピッチ調整はそのまま適用されます。
演奏中でも即座にサンプルがチューニングされ直されます。追加のディスク容量は必要ありません。ユーザーが Temperaments
タブで追加した音律は、動的にこのメニューの最後に User Defined
のサブメニュー内に表示されるようになります。
図
Organ Settings - サンプルの出力調整
サンプルセットのオーディオ設定(振幅、ゲイン、チューニング、等)を行う画面を表示します。設定はオルガン全体のレベルから個別のパイプのレベルまでの、サンプルセットを構成するあらゆるレベルで行うことができます。詳しくは第7章 Organ Settings
をご覧ください。
MIDI Objects - MIDI オブジェクト一覧
図 3.4 MIDI オブジェクト
GrandOrgue で MIDI イベントを割り当てられる全てのオブジェクトを並べたウィンドウが開きます。
Configure...
ボタンを押すと、選択した要素に対応する MIDI イベント・エディターが開きます。
一覧から要素をダブルクリックしても MIDI イベント・エディターを開くことができます。
[訳者註:Type
が Enclosure
になっている行を選択して Status
ボタンを押すと、その現在の状態がパーセンテージで表示されます。]
Sound Output State - 予想されるサウンドの遅延時間
図
このポップアップには予想される実際の遅延時間(レイテンシー)が表示されます。注意点として、この予想はオーディオの機器やドライバによって提供される数字に基づいているので、変動することがあります。また、 RtAudio バックエンドは低すぎる数字を出す傾向があります。
Panic - 非常停止
パニック(非常停止)機能はサウンドをリセットするためのもので、全ての発声を停止して全てのノートをオフにします。この機能はツールバーやコンピューター・キーボードの Escape キーから素早く使うこともできます。基本的にこの機能が必要になることはないはずですが、音声出力を素早く停止する必要がある時や、CPU への過負荷のせいで音が壊れている時には役に立つことがあります。
Memory Set - コンビネーションの登録
メモリセットのモードに入ります。このモードはこのメニューやツールバーのボタンで再び Memory Set
が選択されるまで続きます。
メモリセットの動作中にディヴィジョナルやジェネラルのピストンを押したりプログラム・チェンジを行ったりすると、(ピストンやプログラム・チェンジに設定された状態を呼び出すのではなく)現在の状態をそのピストンやプログラム・チェンジに登録するようになります。例えば、メモリセット中にディヴィジョナルのピストン 1 を動作させると、そのマニュアルに対応する全てのストップの状態がピストン 1 に登録され、以後(メモリセットのモードが解除されてから)それらを押すとそこに登録したストップの状態を呼び出すことができます。
メモリセットのモードに入っている間はメニュー項目の隣にチェックマークが付き、ツールバーのボタンが押された状態になって、メモリセットが動作中であることが示されます。
Load MIDI - 再生用 MIDI ファイルの読み込み
録音済みの MIDI ファイルの選択画面が開きます。この画面でファイルを選択した場所は次回まで記憶されます。ファイルを選択した直後からプレイヤーの再生が始まります。
注意
GrandOrgue が MIDI データを保存する時、ファイルの作成には普通の MIDI シーケンサーの使い方には不向きな独特の内部形式が使われます。
録音済みの MIDI ファイルが、録音に使ったサンプルセットではなく他のサンプルセットで再生された場合は、予想外の音色となるのを防ぐため、ストップの操作は全て通知されることなく無視されます。
Log MIDI events - MIDI イベントのログ表示
MIDI モニターを開き、あらゆる MIDI イベントの送受信をメッセージ・ログに出力します。
Panel Menu - パネルメニュー
GrandOrgue はいくつかの追加パネルを提供します。その中には初めから決められた機能に固定されているものもあります(クレッシェンド、カプラー、ジェネラルやディヴィジョナル、等)。また、オルガン定義を使ってオルガン固有のパネルを付けることもできます。
Help Menu - ヘルプメニュー
Help - ヘルプ
このヘルプのドキュメントを開きます。プログラム上の他の場所で F1 を押すと、適切なヘルプの項目を直接に開きます。
About - バージョン情報
スプラッシュ画面を表示します。
Tool bar - ツールバー
ツールバーにはオルガンの演奏中にアクセスしやすい数々の制御機能がある。
Memory Set - コンビネーションの登録
図
この "ボタン" は Audio/Midi
メニューにある Memory Set
へのショートカットです。
コンピューター・キーボードの Shift キーも、このボタンへの便利すぎてヤバいショートカットです: Shift キーを押したままピストンをクリックすると、現在のストップレバーの状態がピストンのメモリに登録されます。
Program Changes - プログラム・チェンジ
図
このスピナーは現在のプログラム番号を決定します。今日のコンピューター化されたオルガンで "シーケンサー" と呼ばれる機能に当たります。オルガンの状態を 1000通りまで登録することが可能で、それらは予め設定した MIDI イベントによって順にアクセスしたり、直接にスピナーで指定してアクセスしたりできます。
[訳者註:以下の操作に出てくる具体的なキーは OS 依存の可能性があります。]
また、スピナー上でコンピューター・キーボードの左矢印キーや右矢印キーを押しても番号を動かすことができます。番号を下げることで(最後にメモリ登録を行った時点からストップを操作していた場合に)現在のプログラムを呼び戻すことも可能です。注意点として、メモリ設定のモードでプログラム番号を動すと、動いた後のプログラム番号が登録先となります。例えば、 Shift + 右矢印を押すと、プログラム番号は1つ進み、かつ現在の状態が、進んだ先であるそのプログラム番号に登録されます。
その他のオプションを Combination Setter
パネルで使うことができます。
Volume Control - 音量調整
図
この音量調整は dB 単位で全体の音量調整を行います。スピナーの隣には、左右のオーディオ出力モニターが表示されます。右端に現れるクリップ・インジケーターは、クリッピングが発生すると赤色になり、音量が調整されるまで赤色の状態が維持されます。
Release Tail Length - リリース終端の切り落とし
図
リリース終端の切り落としでは、サウンド処理エンジンが演奏に使うサンプルのリリース部分の持続時間を決定します。値は: Max と、 50 ミリ秒から 3000 ミリ秒までの 50 ミリ秒間隔の値です。
値が Max だと、サウンド処理エンジンはサンプルセット製作者が提供するリリース部分を完全に演奏に使います。
他の値だと、サウンド処理エンジンはサンプルのリリース終端をフェードアウトさせて使います。
Transposer - キーの上げ下げ
図
トランスポーザーはノートを半音単位で上げ下げします。使用できる範囲は -11 から +11 までです。
注意点として、サンプルのチューニングに対する影響はありません。このトランスポーザーは本物のパイプオルガンやリードオルガンの機械式トランスポーザーと同様の動作をするもので、言い換えれば、鍵盤が左右にずれるのです。もしずれた後のキーが見つからない(ずれた後のキーに対応するサンプルが存在しない)場合は、音が鳴りません。
Polyphony Control - 同時発音数の上限設定
図
同時発音数の制御は、同時発音数に上限を設けて GrandOrgue が多すぎるサンプルを演奏できなくなるのを防ぎます。非常に噛み砕いて言えば、同時発音数とは一度に鳴らせるパイプの数です。ただし、同時発音数はキーが離された時にもリリース部分を鳴らすために消費されます。最初のうちにこの設定を実験しておくことを推奨しますが、いったん許容できる設定を見つけたらそのまま使い続けてください。目安としては、少なすぎる同時発音数(大きなサンプルセットで多くのノートを演奏できない)と多すぎる同時発音数(CPUに過負荷がかかり、音にアーティファクトが現れる)の間でバランスをとるのがいいでしょう。注意点として、 "wet" な(残響をかなり含んでいる)サンプルセットではノートが実際にオフになってからも何秒もの間、同時発音数を消費します。初期値の 2048 は 1 GHz の CPU にとって妥当なスタート地点になるはずです[訳者註:現在の初期値は「使用する CPU コア数 × 725 」に変更されていると思われます]。スピナーの隣には同時発音数モニターが表示されます。右端のクリップ・インジケーターは、最大同時発音数が上限に達した時に赤色になり、同時発音数が調整されるまで赤色の状態が維持されます。
Panic Button - 非常停止ボタン
図
パニック(非常停止)ボタンはサウンドをリセットするためのもので、全ての発声を停止して全てのノートをオフにします。この機能はツールバーやコンピューター・キーボードの Escape キーから素早く使うこともできます。基本的にこの機能が必要になることはないはずですが、音声出力を素早く停止する必要がある時や、CPU への過負荷のせいで音が壊れている時には役に立つことがあります。
Console Section - 演奏台セクション
演奏台(コンソール)の画面には、オルガンの演奏台や全てのベルとホイッスルが、サンプルセット製作者によって定められたレイアウトで表示されます。
注:最初に示した図 3.1 は "古典的な" 教会オルガンのディスポジションですが、実際には表示される要素は演奏台パネル上のどこにでも自由に配置できるので、あらゆる種類のディスポジションを設計することが可能になっています。
Manuals - 鍵盤
マニュアルとペダルボードの各鍵盤がスクリーン中央に表示されます。各キーはメッセージを受信すると枠で囲われます。マウスのクリックによって動作させることもできます。鍵盤上で右クリックすると、対応する MIDI イベント・エディター が開きます。
Expression Shoes - スウェル・ペダル
エクスプレッション・シューは、 "スウェル・ペダル" と呼ばれることもあるもので、ペダルボードのすぐ上に表示されますが、様々な鍵盤(Great, Swell, Wonderful, 等)に対して作用します。パイプオルガンではスウェル・シャッターによって音が弱められますが、 GrandOrgue はその働きをスウェルに囲まれたパイプの音量を抑制することでシミュレートします。マウスがシューの上にあるとき、
- マウスホイールで踏板の傾きを調整します。
- 左クリックや左ドラッグで踏板を望む傾きに変えます。
- 右クリックで対応する MIDI イベント・エディターを開きます。
サンプルセット製作者はクレッシェンド・シューも提供することが可能です。
Drawstops - ストップレバー
ストップレバーをクリックすると、オルガンの様々な構成要素を動作させたり動作から外したりすることができます。基本的には各鍵盤に新しくランク(パイプ列)を接続するために使われますが、ストップレバーの中にはある鍵盤を他の鍵盤に連結させるものもあります。ストップレバーはパイプオルガン全般の機能性に関わるもので、このドキュメントで扱う範囲を超えています。ストップレバーを右クリックすると、対応する MIDI イベント・エディターを開きます。そこで行われた全ての変更が設定ファイルへの保存やエクスポートの対象となります。
注:複数のストップの上を左ドラッグすると、一度に複数のストップレバーを操作できます。
注:この "ドラッグ" 機能はクリック可能であればどんな表示要素に対しても使うことができるので、タッチ・スクリーンでとても役に立つはずです。
Pistons - ピストン
ピストンは基本的にはクリック時に動作してオン/オフの切り替えを行わないものですが、中には切り替わるものもあります。ピストンはよくストップレバーのコンビネーションを呼び出すのに使われますが、 Memory Set
の動作中にコンビネーションを使うと自分で決めたコンビネーションをピストンに登録させることができます。ピストンを右クリックすると、対応する MIDI イベント・エディターが開きます。そこで行われた全ての変更が設定ファイルへの保存やエクスポートの対象となります。
Panels - パネル
GrandOrgue はいくつかの追加パネルを提供します。これらのパネルは演奏台を拡張させるもので、初期状態では表示されません。これらは Panel
メニューから利用することができます。
Message log - メッセージ・ログ
図 3.5 メッセージ・ログ
GrandOrgue はメッセージを表示する必要があると、ポップアップ画面を開きます。メッセージは時間の逆順に、つまり上から新しい順に表示されます。
メッセージには優先度アイコンが付いています。
図 警告メッセージ
図 重大メッセージ
画面のどこを右クリックしても、ログの内容をクリップボードにコピーするための小さなメニュー画面が開きます。これをファイルへ貼り付けると、メッセージは時間順に、つまり一行目から古い順に表示されます。
訳文ここまで。